新型コロナウイルスの影響により、電子書籍が脚光を浴びている。図書館はその性質上、不特定多数の本を不特定多数の人間が、人を介して貸し借りするため、どうしても人と人との接触ないしはモノと人との接触が避けられない。そのため、それを解決する手段として、電子書籍がある。Amazon Kindleや楽天コボ、その他たくさんのエコシステムによって電子書籍が普及しており、携帯電話、パソコン、タブレット、電子書籍端末などで読める。
愛知県図書館の電子書籍サービスとは?
愛知県図書館は愛知県全体の図書館であり、愛知県にある図書館の中では有数の規模を誇る。そこで、2021年から電子書籍の貸し出しが始まった。
愛知県図書館では、2021年1月26日(火)から、新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」に沿ったサービスとして、オンラインで利用できる電子書籍サービスを開始しました。
愛知県図書館 電子書籍サービスのご案内
これが結構使いやすい。2021年6月現在、この電子書籍の使い方は次のとおり。
- 愛知県図書館の貸し出しカードを作成する。直接愛知県図書館に出向けば、愛知県民であれば作成できる。郵便経由でも作成できるが費用がかかる。
- カード作成時にパスワードがもらえるので、それで愛知県図書館のサイトにログインする。
- ログイン後、Kinoden×愛知県図書館というバナーをクリックする
- 本を検索し、ブラウザ上で読むことができる。
どうやって読む?
ブラウザ上でこのまま読むことができるのだが、アプリを使いたい派の人もいるであろう。毎回愛知県図書館のサイトにログインするのは面倒だ。その場合は、bReader Cloudを使うとよい。bReader Cloudにアカウントを登録し、ブラウザまたはアプリ(iPhone/iPadまたはAndroid)を利用することで、次のような機能を使えて便利である。
- my本棚機能。好きな本をコレクションでき、読みたいときにはその本棚から選べる。
- しおり機能。途中まで読んでいて、その場所を覚えておきたい場合に設定しておくと、次に読みはじめたときにそのしおりの位置までジャンプできる。
- マーカー機能というのもあるらしいのだがいまのところどうやってやるのかよくわかっていない。
- 読み上げ機能。家事や運転をしながらでも本が読めるのでとても便利。アプリ版ではいまのところ(2021年6月現在)使えない。ブラウザ版のみ。読み上げができるものとできないものがある。
my本棚は下記のスクリーンショットのような感じ(10インチタブレットで表示した様子)。軽量なアプリで読みやすい。
つまり機能的には最低限のところがそろっている。
品揃えはどうなの?
しかし本で重要なのは本を読む機能ではなく、どんな本がそろえてあるかという部分である。その点、いまのコレクションは比較的充実している。本のリストはこちら(PDFファイル)。特に、最新の技術書籍の品ぞろえが充実している印象である。3000円から4000円程度する技術書籍が読めるのが非常にうれしい。
今後
今の時点でもかなり使えるサービスである。今後、このサービスが充実してくるとより素晴らしいものになる。たとえばアプリ版でも音声読み上げができるようになったり、本の品揃えがより充実してきたいりするとよい。愛知県図書館には期待したい。